はやりのインターステーシャル広告とかなんとかにも対応してる。
以前はリリース済みアプリじゃないと広告が表示できなかったようだが、現在はリリース前のものにも組み込めるようになったようだ。(リリース後にAdMobの管理画面でAppStoreの情報とリンクさせる必要はある)
概要
やることは以下のように単純。
- AdMobのFrameworkをプロジェクトにインポートする
- クラスの先頭で import GoogleMobileAds する
- StoryboardもしくはコードからGADBannerViewクラスのオブジェクトを作って表示させる
Firebaseというモバイルサービスプラットフォームの一部なのだそうだが、説明が英語なのでよくわかってない。
とりあえずFirebaseを設定しなくても広告は表示できるようなので、わかったら追記したい。
手順
AdMobのアカウントを作成
AdMobのサイトでアカウントを作成する。
細かいやり方は略す。
アプリを追加
- 新しいアプリの収益化
- AppStoreにリリース済みのアプリを、アプリ名や開発者名で検索して選択
- 広告フォーマットを選択
- 通常のバナー広告(画面隅に出しとくアレ)
- インターステーシャル広告(アプリの場面切り替え時などに表示する全面広告)
- ネイティブ広告(デバイスに最適な広告を表示してくれるらしいが、まだよくわからん)
- ……などを選ぶ
- Firebaseアナリティクスの設定
- 新しい広告向けのアクセス解析サービスだが、設定方法がまだよくわからん
- SDKのインストール
- 詳細は以下に
SDKのインストール
「表示の設定方法」にリンクされてるGoogle Mobile Ads SDKのページで googlemobileadssdkios.zip ってのをダウンロード。
次にXcodeにインストールするのだが…
以前は日本語でとってもやさしく説明してくれてたページ(この辺?)があったんだけど、現バージョンについてはFirebaseの英語ページしか出てこん!? 探す!
とりあえずこちらのページを参考にする。
必ずコピーすること |
この際、ダイアログ下にあるOptionsボタンを押し、Copy items if neededをチェックすること。そうしないとframeworkへのリンクが貼られるだけとなるため、frameworkのファイルを移動したり捨てたりすると機能しなくなっちゃう。
とりあえずしなくてもいいこと?
GoogleService-Info.plistを入手
正式にはアプリに関する構成情報を格納するGoogleService-Info.plistというファイルを使用するそうである。入手するにはFirebase consoleにログインしてアプリを登録するか、もしくはサンプルの同.plistファイルをダウンロードし、プロジェクトと同じディレクトリーに保存するのだそうだ。
重要:GoogleService-Info.plistファイルは広告のUnit IDを保存しません。あなたは他の手段で広告のUnit IDを格納、読み出さなければなりません。しかし、Firebaseの方も英語の説明しかないので、よくわからない。
とりあえずFirebaseとか.plistファイルとかを考えなくても広告は表示できるようなので、無視しておこう。
Podfileを作る
プロジェクトと同じディレクトリに、以下の内容を含むPodfileというファイルを作れとある。
source 'https://github.com/CocoaPods/Specs.git'
platform :ios, '7.0'
target 'BannerExample' do
pod 'Firebase/Core'
pod 'Firebase/AdMob'
end
pod installの実行
ターミナルから同じディレクトリのpod installを実行してください。…とあるんだが、これも無視してもできたようだ。
インストールが終わったらプロジェクトを閉じ、プロジェクト名.xcworkspaceを開いてください。
あなたのプロジェクトファイルはFirebaseとAdMobのために新しいPodsプロジェクトを含まねばなりません。
コードからGADBannerViewを参照する
こっからはまたちゃんと作業すること。
広告を表示するViewControllerの先頭でGoogleMobileAdsをimportする。
- Swiftの場合
- import GoogleMobileAds
- Objective-Cの場合
- #import <GoogleMobileAds/GoogleMobileAds.h>
StoryboardでAdMobのUIViewを貼る方法と、コードから作る方法と2通りあるのはiOSの他の部品と一緒だ。
Storyboardで貼るなら、UIViewをドラッグして配置し、カスタムクラスを GADBannerView に設定する。Outletも引っ張って変数を作っとくこと。
アプリIDを書き込む
AppDelegate.swiftにアプリIDを書き込む。AdMobにアプリを登録した時に表示されるやつ。
なくても表示されるみたいなんだけど、入れとけ。
注意:次に説明する広告ユニットIDとは別物!
func application(_ application: UIApplication, didFinishLaunchingWithOptions launchOptions: [UIApplicationLaunchOptionsKey: Any]?) -> Bool {
GADMobileAds.configure(withApplicationID: "ca-app-pub-xxxxxxxxxxxxxxxx~xxxxxxxxxx")
return true
}
広告をGADBannerViewに読み込む
最後に、バナー広告を表示させるViewControllerにコードを加えよう。
Storyboardで作った場合
override func viewDidLoad() { super.viewDidLoad() print("Google Mobile Ads SDK version: " + GADRequest.sdkVersion()) adMobBanner.adUnitID = "ca-app-pub-xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx" adMobBanner.rootViewController = self adMobBanner.loadRequest(GADRequest()) }
コードから作る場合
上記コードを以下のように置き換える。
//スマートバナーにしておけば画面横幅に(だいたい)合わせてくれる
adMobBanner = GADBannerView(adSize: kGADAdSizeSmartBannerPortrait)
//広告ユニットID
adMobBanner.adUnitID = "ca-app-pub-xxxxxxxxxxxxxxxxx/xxxxxxxxxx"
//ルートのViewControllerを指定。だいたい self でいいのでは。
adMobBanner.rootViewController = self;
//バナーの位置を画面サイズと自分の大きさから決定(画面下に貼る場合)
adMobBanner.frame = CGRectMake(CGRectGetMidX(view.frame) - adMobBanner.frame.size.width / 2, CGRectGetMaxY(view.frame) - adMobBanner.frame.size.height, adMobBanner.frame.size.width, adMobBanner.frame.size.height) //中央に配置
//viewに追加
view.addSubview(adMobBanner)
adMobBanner.delegate = self //Delegateの設定
//広告を読み込んで表示させる
adMobBanner.loadRequest(GADRequest())
Delegateの設定
iAd同様、広告が表示できたりできなかったりの時に呼ばれるDelegate関数がいくつかある。
当然、クラス先頭でDelegateの宣言をする。
class ViewController: UIViewController, GADBannerViewDelegate { … }
関数名はadView〜で始まるので、入力すると補完表示してくれるのでそれで調べて。
//Delegate関数
func adViewDidReceiveAd(bannerView: GADBannerView!) {
print("AdMob表示できた😄")
}
func adView(bannerView: GADBannerView!, didFailToReceiveAdWithError error: GADRequestError!) {
print("AdMob表示できず…🤔\(error)")
}
didFailToReceiveAdWithErrorの方は表示失敗時だと思うんだが、表示失敗しなくても(この関数が呼ばれなくても)広告が表示されない場合があるようだ。この辺はよくわからん。
テスト用広告の設定
このページ参照
開発中に、誤タップや表示回数の統計に影響しないよう、本物の広告のかわりにテスト用広告を表示するように指示されている。
そのためにiOSシミュレータもしくは実機のテストデバイスIDを設定する必要がある。
シミュレータはすでにAdMobの方で定数kGADSimulatorIDとして宣言されてるのでそれを使う。
実機の方はデバイスごとに違うので、一度実機でAdMobを表示させた場合、Xcodeの下部のメッセージ欄に表示される以下のようなメッセージの「xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx」の部分を使う。
2016-06-28 00:29:04.837 alien[8831:7496717] <Google> To get test ads on this device, call: request.testDevices = @[ @"xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx" ];
2016-06-28 00:29:04.837 alien[8831:7496717] <Google> To get test ads on this device, call: request.testDevices = @[ @"xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx" ];
前述したコードの
//広告を読み込んで表示させる
adMobBanner.loadRequest(GADRequest())
の部分を以下に置き換えればいい。
//テスト広告表示用
let request:GADRequest = GADRequest()
if TARGET_OS_SIMULATOR == 1 {
request.testDevices = [kGADSimulatorID] //iOSシミュレータ用
} else {
request.testDevices = ["xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx"] //実機用
}
//広告を読み込んで表示
adMobBanner.loadRequest(request)
要はGADRequestクラスのプロパティを変更し、loadRequestしているわけだ。
シミュレータと実機のどっちで実行されてるのかは TARGET_OS_SIMULATOR で判定できる。
(1がシミュレータ、0が実機)
値はXcodeでシミュレータと実機のどちらを選択しているかで変化するので、Will never executedというWarningが出るけど気にしないでいい。
(1がシミュレータ、0が実機)
値はXcodeでシミュレータと実機のどちらを選択しているかで変化するので、Will never executedというWarningが出るけど気にしないでいい。
リリース時はこのままのコードでかまわない。
なぜなら、テストデバイスIDが実行デバイスと異なる場合には本物の広告が表示される仕組みだからだ。
どうやらViewが確定する前のviewDidLoadメソッドとかでAdMobを初期設定したりすると出るようで。
以下のようにdispatch_asyncのブロック中に入れておけば大丈夫だそうだ。(以下はObjective-Cのコード)
Objective-Cの場合のコード
Objective-Cで書く場合も参考までにざっと載せとく。
- (void)adMob
{
//いくつかサイズがあるが、スマートバナーにしておけば画面横幅に(だいたい)合わせてくれる
adMobBanner = [[GADBannerView alloc]initWithAdSize:kGADAdSizeSmartBannerPortrait];
//広告ユニットIDを指定する
adMobBanner.adUnitID = @"ca-app-pub-**********************"; //WebでAdMobの広告設定時に書かれてたもの
adMobBanner.rootViewController = self;
adMobBanner.frame = CGRectMake(CGRectGetMidX(self.view.frame) - adMobBanner.frame.size.width / 2, 0.0,
adMobBanner.frame.size.width, adMobBanner.frame.size.height); //中央に配置
[self.view addSubview:adMobBanner];
//広告を読み込んで表示
GADRequest *request = [GADRequest request];
//テスト広告の設定
if (TARGET_OS_SIMULATOR == 1) {
request.testDevices = @[kGADSimulatorID]; //iOSシミュレータ用
} else {
request.testDevices = @[@"******************************"]; //実機用
}
[adMobBanner loadRequest:request];
}
変なメッセージが出る
うちでは出なかったんだけど、以下の変なメッセージが出る場合があるようだ。
This application is modifying the autolayout engine from a background thread, which can lead to engine corruption and weird crashes. This will cause an exception in a future release.「バックグラウンドのスレッドでオートレイアウトをいじってるようだな? 将来痛い目にあうぞ!」という内容だと思う。
どうやらViewが確定する前のviewDidLoadメソッドとかでAdMobを初期設定したりすると出るようで。
以下のようにdispatch_asyncのブロック中に入れておけば大丈夫だそうだ。(以下はObjective-Cのコード)
dispatch_async(dispatch_get_main_queue(), ^{
ここにadMob設定コードを書く
});
審査提出時の注意
AdMobはターゲット広告を利用するようなので、iTunesConnectから審査提出時に最後に聞かれる「IDFAを使ってるかどうか」などという項目に必ずチェックを入れること。
IDFA使ってるのにチェックを入れないと、リジェクトされて新しいバイナリを求められるってさ。
「下記の目的で…」のチェックは自分の場合、一番上の「App内で広告を出す」だけで良かったみたい。他の項目は何言ってるのかわかんないしね。